高浜原発3・4号機運転差止仮処分命令を受けての弁護団声明
福井地裁は、本日、関西電力に対し、高浜原発3・4号機の運転差止めを命じる仮処分命令を発令しました。
高浜原発3・4号機については、規制委員会が設置変更許可を出しましたが、本命令によって再稼働することはできなくなりました。
司法が現実に原発の再稼働を止めた今日という日は、日本の脱原発を前進させる歴史的な一歩であると共に、司法の歴史においても住民の人格権ひいては子どもの未来を守るという司法の本懐を果たした輝かしい日であると思います。
もっとも、原発が人格権という最も重要な権利を侵害するものであることは,既に昨年5月21日の福井地裁判決が明らかにしていたところであり、この判決を無視して国と電力会社が原発の再稼働を進めようとしたことは、露骨な司法軽視であり、三権分立という日本の統治制度の根幹を揺るがしかねない重大な問題であると考えます。
本命令は、このような国と電力会社による暴挙を正したものといえますが、国と電力会社は、今度こそ司法の判断を厳粛に受け止めるべきです。
国と電力会社に対し、本命令を機に、福島原発事故という現実を直視し、高浜原発3・4号機のみならず、すべての原発の再稼働を断念し、脱原発に舵を切ることを強く求めます。
2015年(平成27年)4月14日
脱原発弁護団全国連絡会、大飯・高浜原発差止仮処分弁護団
共同代表 河合弘之・海渡雄一
泊廃炉請求訴訟弁護団 弁護団長 市川守弘