2月23日 原発に関する最新情報です。

2019年2月23日
2月22日開催の原子力規制委員会で、同委員会は泊原子力発電所の敷地内を通る「F-1」断層が、原発の新規制基準で13万~12万年前以降に動いたと定義される活断層であることを「否定できない」との見解をしめした。北電は火山灰や地形のデータを用い、敷地内の「Fー1断層」が活断層でないことの証明を試みてきたが、規制委は根拠に乏しいとした。審査はさらに長期化する見通しだ。(北海道新聞、朝日、東京、日経など)

2019年2月22日
日本原子力発電の村松衛社長は東海第2原発(茨城県東海村、110万キロワット)の再稼働を目指す意向を茨城県大井川知事に初めて伝えた。知事は意向伝達に不快感を示した。東海第2原発は1978年に運転を開始し、2018年11月に運転開始から40年を迎えた。同月に再稼働や20年の運転期間延長に必要な原子力規制委員会の審査には合格している。東海第2は半径30キロ圏内に全国最多の96万人が居住しており、再稼働には県と立地する東海村の同意に加え、同村と水戸市など周辺5市でつくる「原子力所在地域首長懇談会」と協議する必要がある。東海第2原発は福島第一原発と同じ沸騰式軽水炉。

2019年2月13日
九州電力の池辺和弘社長は13日、佐賀県の山口祥義知事と県庁で面会し、玄海原発2号機(佐賀県玄海町、出力55万9千キロワット)について「総合的に勘案した結果、廃止を決定した」と報告した。九電は玄海2号機の廃炉費用が約365億円に上り、廃炉作業に30年程度かかる見通しを明らかにした。(毎日ほか)

2019年2月10日
北海道電力は9日、泊原発1、2号機の各所の消火栓に水を送る消火ポンプ室で加圧水ポンプなどが使用不能になったことが確認された、と発表した。記録的な寒波が予想されながら、設備の凍結対策を怠ったためと見られる(北海道新聞)。

2019年2月5日
厳冬期の地震による北海道電力泊原発(後志管内泊村)の被害を想定した原子力防災訓練が4日、同管内共和町の北海道原子力防災センター(オフサイトセンター)と札幌市中央区の道庁で行われた。自治体や関係機関の職員ら対象の図上訓練で、事前に訓練内容を明かさないフルブラインド方式を初めて導入。参加者は突然知らされる緊急事態への対応を迫られ、情報の伝達が遅れるなど課題が残った。( 北海道新聞)

2019年1月29日
放射線量などを常時監視する規制庁の緊急時対策支援システムへのデータ伝送が1月28日2時間58分停止。担当社員が必要な操作を忘れていた。(北海道新聞)

2019年1月23日
九州電力は22日、玄海原発(佐賀県玄海町)の使用済み核燃料を金属容器に入れて保管する乾式貯蔵施設の敷地内への新設を、原子力規制委員会に申請した。3号機の燃料貯蔵プールの容量を増やすリラッキング工事も同時に進める。3、4号機の再稼働により使用済み核燃料が増加する中、貯蔵能力向上を図る。乾式貯蔵施設は高さ約30メートル、幅約50メートル、奥行き約60メートル。2027年度をめどに運用を始め、使用済み核燃料を最大960体保管する。(西日本新聞経済電子版)

2019年1月16日
経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)は15日の記者会見で、東京電力福島第一原発事故後に停止している原発について「再稼働はどんどんやるべきだ。ただ地域の反対がある中、一般公開の討論を真剣にするべきだ」と述べた。併せて中西氏は「(原発が立地している)自治体が(再稼働に)イエスと言わない。これでは動かせない」とも強調した。(東京新聞)

2019年1月13日
東北電力女川原発2号機の再稼働の是非を問う住民投票条例制定を県知事に直接請求するために、仙台市の住民団体が県内の全35町村で11万4千人分の署名を集め、10日までに各選挙管理委員会に提出した。女川原発1〜3号機はいずれも事故を起こした福島第一原発と同じ沸騰式軽水炉(BWR = Boiling Water Reactor)。

2019年1月8日
原子力規制委員会は大規模な「破局的噴火」に至るまでの予兆などをとらえる目的で、屈斜路、洞爺、十和田、姶良、鬼界の5つのカルデラ(火山)を対象に調査をはじめ、原発の新規制基準への適合審査や火山の監視に使うデータを集める。

2019年1月5日
経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)が原発政策について「国民が反対するものはつくれない」として国民的議論の必要性を指摘した。経団連と足並みそろえて原発再稼働を進めてきた安倍政権。「パートナー」のはずの経団連からも見直し論が出てきたことで、コスト高騰で競争力の失われた原発を無理に進めようとする政策の矛盾が 鮮明になっている。(東京新聞)

2018年12月23日
東北電力は21日、廃止を決めていた女川原発1号機(宮城県、出力52万4千キロワット)を正式に廃炉とし、経済産業相に届け出た。30~40年を要する施設解体などの作業工程を廃止措置計画にまとめ、来年度、原子力規制委員会に認可申請する。廃炉費用は419億円を見込んでいる。…福島第一原発事故後、福島を除き7原発10基が廃炉となり、…国内の商業用原発は41基になった。(北海道新聞 他)