11月2日 小野有五・渡辺満久両氏による雑誌「科学」論文

皆さまへ

私たちが泊廃炉訴訟を始める以前から、泊原発周辺の活断層について研究されてきた東洋大学の渡辺満久教授と連名で、岩波の雑誌「科学」に短い論文をまとめましたので、見ていただきたいと思います。

北海道のブラックアウト以後、経済産業省は泊を再稼働させようと原子力規制委員会に圧力をかけているようで、10月の現地視察結果では北電の見解を認めるような委員長の発言もあり、予断を許さない状況です。

この論文は7月から準備してきたものですが、このような状況を見て、11月号に間に合わせて発表しました。原子力資料情報室通信4月号に書いた内容と一部は重複していますが、F-1断層のように上方に殲滅するような活断層では、上に載る地層の年代だけではその活動時期を判断できない、という点が重要な指摘になっています。

今回の胆振東部地震でも、あれだけの被害がありながら、地表には明確な活断層は現れなかったようです。地下深くで起きる地震で地層がずれるのは地下のある深さまでであり、地表近くの地層については、亀裂は入っても、明確なズレは生じない場合がある、ということが証明されたのではないでしょうか。

「行動する市民科学者の会・北海道」小野有五

20181102

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