【終了しました】「泊原発を再稼働させない道民署名」

20171227

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署名活動「全道避難計画ができないなら再稼働を認めないで!」は2017年12月末日で一旦、終了いたしました。署名活動「北海道に核ゴミを持ち込まないで!!」は継続します。

【署名】北海道に「核ゴミを持ち込まないで!!」

そして、「全道避難計画ができないなら再稼働を認めないで!」にかわり「泊原発を再稼働させない道民署名」がスタートしました。

道民が安心して暮らせる北海道にするため、「泊原発を再稼働させない道民署名」(略称「再稼働させない署名」)をスタートしました。

★署名用紙を印刷して署名にご協力ください。印刷ができない方にはお送りしますので、ご連絡ください。
★印刷の方法 署名用紙の画像をクリックするとPDFファイルが大きく表示されます。そのまま印刷するか、ダウンロードしてから印刷してください。
★お手数ですが、署名用紙は自筆のうえ、郵送もしくは事務所までお届けください。

12月27日 原発に関する最新情報です。

2017年12月27日
山口県の住民174人が四国電力伊方原発2、3号機の運転差し止めを求め、山口地裁岩国支部に提訴した。伊方原発に関しては、同様の訴訟が広島、松山、大分の3地裁でも争われている。(共同)

2017年12月26日
脱原発と自然エネルギーを推進する全国組織の原発ゼロ連盟(会長吉原毅、幹事長河合弘之、加盟団体207)は送電線をもつ大手電力会社が再生可能エネルギーの発電事業者の送電線利用を正当な理由なく制限しているとして、経済産業省資源エネルギー庁に運用改善を申し入れた。申し入れ主旨全文はこちら
http://genjiren.com/

2017年12月25日
原子力規制委員会は3.11で史上最悪の原発事故を起こした福島第一原発と同じ「沸騰水型」の再稼働審査の体制強化を図るため、これまでの2チームを3チームに増やし、この型の審査に乗り出す。東日本に多い「沸騰水型」は原子炉格納容器が小さく内部の温度や圧力が上昇しやすい欠点がある。「沸騰水型」では2017年10月に東電の柏崎刈羽6、7号機が事実上の合格となっている。

2017年12月22日
関西電力は22日大飯原発1、2号機の廃炉を正式発表(各紙)

2017年12月20日
関西電力は22日に臨時取締役会を開き、営業運転開始から40年弱を経過した大飯原発1、2号機の廃炉を正式に決定する。延命申請するには、巨額の投資が必要となるため再稼働を断念した。東京新聞朝刊2017年12月20日 11時21分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017122001000965.html

2017年12月17日
原発MOX燃料の価格が高騰をつづけ、1999年福島第一で一体当たり2億3000万強だったのが、2017年9月高浜原発では一体当たり10億568万円と5倍になった。東京新聞朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201712/CK2017121702000129.html

2017年12月14日
北海道道庁は泊原発の安全対策について道に助言する有識者会議のメンバーを倍増させる方針。北海道新聞

2017年12月13日
伊方原発3号機を巡り、広島県の住民らが申し立てた仮処分の抗告審で広島高裁(野々上友之裁判長)は、原発から約130キロ西に阿蘇山があり原子力規制委員会の火山に関する判断を不合理だとして運転を禁じた。今年3月、広島地裁は住民らの申し立てを却下していた。

※記事のリンク切れはご容赦ください。

12月13日 四国電力伊方原発3号機運転差し止め・広島高裁決定要旨

 四国電力伊方原発3号機の運転を差し止めた13日の広島高裁の決定要旨は次の通り。
 
 【主文】
 2018年9月30日まで伊方原発3号機を運転してはならない。
 
 【司法審査の在り方】
 仮処分を申し立てた住民らは、伊方原発から約100キロの広島市、約60キロの松山市に住むなど、放射性物質が放出されるような事故が起きた際、重大な被害を受ける地域に住む者と言える。そのため、被害を受ける具体的危険がないことは、四国電が立証する必要がある。新規制基準に不合理な点がなく、伊方原発が基準に適合するとした原子力規制委員会の判断に不合理な点がないと示すことで立証できる。
 
 【火山による危険性以外の争点】
 基準地震動策定や過酷事故対策、テロ対策の合理性など、火山の影響による危険性以外の争点について新規制基準は合理的で、伊方原発が基準に適合するとした規制委の判断も合理的と認められる。
 
 【火山の影響による危険性】
 原発の立地評価について、規制委が策定した「火山影響評価ガイド」は(1)原発から半径160キロ圏内の活動可能性のある火山が、原発の運用期間中に活動する可能性が十分小さいかどうかを判断(2)十分小さいと判断できない場合、運用期間中に起きる噴火規模を推定(3)推定できない場合、過去最大の噴火規模を想定し、火砕流が原発に到達する可能性が十分小さいかどうかを評価(4)十分小さいと評価できない場合、原発の立地は不適となり、当該敷地に立地することは認められない−−と定める。
 伊方原発から約130キロ離れ、活動可能性のある火山である熊本県・阿蘇カルデラは、現在の火山学の知見では、伊方原発の運用期間中に活動可能性が十分に小さいと判断できず、噴火規模を推定することもできない。約9万年前に発生した過去最大の噴火規模を想定すると、四国電が行った伊方原発周辺の地質調査や火砕流シミュレーションでは、火砕流が伊方原発の敷地に到達した可能性が十分小さいと評価できない。立地は不適で、敷地内に原発を立地することは認められない。
 広島地裁決定は、破局的噴火については、原発の運用期間中に発生する可能性が相応の根拠をもって示されない限り、原発の安全性確保の上で、自然災害として想定しなくても、安全性に欠けないと示した。確かに、現在の火山学の知見では、破局的噴火の発生頻度は国内で1万年に1回程度とされ、仮に阿蘇で起きた場合、周辺100キロ程度が火砕流で壊滅状態になり、国土の大半が10センチ以上の火山灰で覆われるなどと予測されているが、そのような災害を想定した法規制はない。発生頻度が著しく小さく、破局的被害をもたらす噴火で生じるリスクは無視できるものとして容認するのが日本の社会通念とも考えられる。しかし、高裁の考える社会通念に関する評価と、火山ガイドの立地評価の方法・考え方の一部に開きがあることを理由に、地裁決定のように、火山ガイドが考慮すべきだと定めた自然災害について、限定解釈をして判断基準の枠組みを変更することは原子炉等規制法と新規制基準の趣旨に反し、許されない。
 火山ガイドが立地評価の次に評価すべきだと定め、火山が原発の運用期間中に影響を及ぼす可能性の評価「影響評価」についても、四国電による阿蘇カルデラの噴火による降下火砕物の想定と、これを前提として算定された大気中濃度の想定も過少だと認められる。
 
 【結論】
 火山の影響による危険性について伊方原発が新規制基準に適合するとした規制委の判断は不合理で、申立人らの生命、身体に具体的危険があることが事実上推定されるから、申し立ては立証されたといえる。
 伊方原発は現在稼働中であるから、差し止めの必要性も認められる。
 本件は仮処分であり、現在係争中の本訴訟で広島地裁が異なる判断をする可能性を考慮し、運転停止期間は18年9月30日までとする。(共同)

11月30日 西尾正道さん新刊紹介

20171130

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北海道がんセンター名誉院長であり、泊原発の廃炉をめざす会会員の
西尾正道さんの新刊をご紹介します。

「患者よ、がんと賢く闘え! 放射線の光と闇」
 西尾正道 著
 旬報社刊 11月30日発売

●著者による紹介

 第二次世界大戦をはさむ70~80年前から、科学・医学・技術は劇的に進歩した。この進化は長い人類史の中でも特筆すべきものであろう。


 1938 年に原子核分裂が発見され、1953年にはDNAの2重螺旋構造が発見されたことにより、大量殺戮兵器の開発と遺伝子レベルでの医学研究や遺伝子組換え技術が世界を造り変えようとしている。こうした科学技術は光と影の世界があり、使い方によっては、人類滅亡へと繋がりかねない負の側面を持っている。これらの科学・技術は人類のために使われるという崇高な理念ではなく、現実は金儲けの手段として使われているため、不都合な負の側面は隠蔽される。その代表的なものが放射線の健康被害の問題であり、また農薬や遺伝子組換え技術の人体への危険性である。企業の広告料で経営を維持しているテレビや新聞などの大手メディアは企業に不都合な真実の情報は報じない。

 約40年間放射線治療医としてがん治療の領域で放射線の光の世界を求めてきたが、2011年3月の福島原発事故後は放射線の健康被害について考える機会となった。20世紀後半からは人類は放射線との闘いの時代となったが、核兵器開発や原発を稼働するため放射能の健康被害という影の世界の真実は隠蔽され、科学的とは言えない理屈で国民をだまし続けている。


 急増している小児の発達障害の最大の原因は、現在最も普及しているネオニコチノイド系農薬が絡んでいることが解明され、さらに最近は発がんや認知症やうつ病との関係も報告されるようになっている。そして福島原発事故後には国家の愚策による総被曝国家プロジェクトが進行しており、国民の健康被害が危惧される。


 放射線や農薬などの多量複合汚染による環境悪化のなかで、がん罹患者数は年間100万人を越える事態となり、原因が解明されていない指定難病も330疾患に増加している。こうした現代人の健康問題を抱え込みつつ、私たちは今、高騰する医療費問題や、認知症を伴う高齢者の問題にも向き合わなければならない。


 本著の第1部は私が支援している「市民のためのがん治療の会」の活動や日本のがん医療の問題、第2部では政府や行政が原発事故対応の根拠としている国際放射線防護委員会(ICRP)のインチキな放射線防護学について論じた。疑似科学的物語で放射線の健康被害を過小評価して核兵器製造や原子力政策を行っている問題を、放射線治療を生業としてきた臨床医の実感から、そのインチキさをラディカルに考えてみた。

 科学性をもった正しい知識で放射線を利用することが重要なのであり、がんが多発している日本の現状を病因論も含めて、自分の命をどう守るかを考える一助となればと思います。